(3)「め」:目配りで反応を確かめるトレーニング
「伝える力」に欠かせないコミュニケーションのスキルとして、アイコンタクトがあります。
目で言葉を伝えて、目で相手の反応をキャッチする! つまり、「双方向のコミュニケーション」を意識することがより良く伝わる結果に結びつきます。
アイコンタクトのトレーニングとしては、相手の両目見ないで、まずは「自分の左目で相手の左目を見る」ようにします。
なぜかというと、左目は感性を司る「右脳」とつながっているので、左目を合わせることで相手に「感じの良さ」を伝えることができるからです。
この右脳の作用により、効果的で感じの良いアイコンタクトができます。
(4)「い」:一時に一事の原則「あれもこれも」にならないトレーニング
伝える側の心理としては「少しでも情報は多い方が伝わるであろう」「関連情報としてさまざま提示してあげた方が伝わるだろう」という考えが先行しがちです。
しかし、結論から言うと、それはかえって逆効果です。
たとえてみれば、幕の内弁当のようなもので、「具は多いけれど、印象に残らない!」のです。
簡潔に話し、ポイントを絞る伝え方のトレーニングとしては、短文で区切って「。」の多い文章で話すということ。
そして、「〜について3つお伝えいたします!」という「3点法」を取り入れると効果的です。
(5)「よ」:話の予告をすることで見通しを示すトレーニング
何かを伝える時、「今日の目的は○○するようになることです!」と話の目的やゴールを示すと、見通しがついて聞き手は安心して話を聞く体勢が整います。
そうすることで、結果的に伝わる確率も高まります。
話に限らず、先の見通しが見えないと、人間は「不安感」を抱きます。こうなると、伝わるものまで伝わらない状態になり兼ねません。
そのため、相手に安心感を持って耳を傾けてもらえるよう、話の予告をする意識付けをしていきましょう。
(6)「こ」:言葉の吟味をするトレーニング
専門用語は、専門家同士に伝えるのであれば話が早いかもしれません。
しかし、相手が専門家でない時に使ってしまっては、かえって聞き手を混乱させて、その後の内容も全く伝わらなくなってしまします。
したがって、何かを「誰か」に伝える時には「相手は誰か?」と自問自答し、相手に理解できる言葉選びになっているかどうか、事前検証を行うトレーニングをしておくと良いでしょう。
(7)「れ」:例を挙げて伝えるトレーニング
日本人の伝え方は「解説調」といって、淡々と、立板に水のごとく、理路整然と、しかも同じリズムで伝える傾向がありました。
こうなると、聞き手からすると、まるで子守唄のようにしか聞こえず、結果的に伝わりません。