仕事中やリラックスタイムにコーヒーは欠かせないという人、大勢いますよね。でも、ちょっと待ってください!その一杯が、口臭の原因になっているかもしれません。今回は、コーヒーが口臭を招く理由と、口臭を抑えるコツを、合わせてご紹介します。
ニコライ
コーヒーと口臭の関係とは?
街中にはカフェがたくさんあり、コーヒーは私たちの生活と切っても切れない関係にある飲み物です。眠気覚ましや気分転換にコーヒーを飲むという方も多いのではないでしょうか?その香ばしい良い香りとは裏腹にコーヒーは口臭の原因となってしまうこともあるのです。
大好きなコーヒーのせいで口臭がすると言われないために、コーヒーと口臭との関係性を知って、おいしくコーヒーを飲み続けましょう。
コーヒーが口臭の原因になるのはどうして?
コーヒー豆の微粒子が原因
どうしてコーヒーが口臭の原因となるのか。一番の理由は、コーヒー豆の細かな微粒子にあります。
コーヒーは、豆を焙煎して細かく粉砕しドリップして作りますが、このときコーヒー豆の微粒子がフィルターを抜けコーヒーに溶け出してしまうのです。この微粒子には舌の表面に付着しやすいという性質があり、舌の表面に付着すると独特なにおいを発生させます。これが口臭の原因になってしまうのです。
自分でドリップしないインスタントコーヒーや缶コーヒーにもこの微粒子は含まれているため、どのコーヒーも口臭を発生させる可能性があるといえます。
カフェインによる利尿作用
コーヒーや紅茶を飲むとトイレが近くなりませんか?これはコーヒーに含まれるカフェインに利尿作用があるためです。
トイレが近いと、体内の水分が減ってしまい、口の中の唾液の分泌量も減少してしまいます。唾液には、口の中の細菌の繁殖を抑え清潔に保つ役割があるので、唾液が減ってしまうと口の中の細菌が増えて口臭も悪化してしまう場合もあるのです。
口腔内のPHが酸性になるから
コーヒーには独特な香りと酸味、苦味があります。この酸味は口腔内のPHを低下させ、飲んだあとの口の中を酸性にするという特徴があるのです。口臭の原因となる嫌気性菌は、酸性が強い状態だと活動が盛んになるので、口臭の原因となるガスが発生しやすくなってしまいます。
歯茎の血流が悪化するから
コーヒーに含まれているカフェインは、血管を収縮させ血液の流れを悪化させる作用があります。これにより、歯茎の血流が悪くなり、酸素や栄養、免疫細胞などが満足に届かなくなるのです。そして、口の中にいる虫歯菌や歯周病菌などの悪玉菌に対抗する力が弱まって口臭が悪化する原因となってしまいます。
胃が荒れるから
カフェインには胃液の分泌を促す働きもあります。食後にコーヒーを飲むことは消化の助けになるのでよいのですが、空腹時にコーヒーを飲むと食べ物がない状態にもかかわらず胃液が多量に分泌され、胃の荒れを招いてしまうのです。
荒れた胃は働きが低下し、消化不良を引き起こして口臭の原因につながってしまいます。胃の不調から来る口臭は、強烈なニオイになってしまうので、気を付けましょう。もともと胃が弱い体質の人は特に気を付けたほうがいいかもしれませんね。
口臭を予防する飲み方とは
深入り焙煎のコーヒーは避ける
コーヒー好きな方は、香ばしくて苦味が強い深煎り焙煎のコーヒーがいいという方も多いですよね。しかし、深煎りコーヒーはフェノール類などの雑味が強いので、苦手な人にとっては舌に残ったフェノールのにおいが気になってしまうかもしれません。
エスプレッソやカプチーノに使われるイタリアンローストは深煎り焙煎の豆を使用しているので、口臭予防のためには深煎りではなくすっきりとしたアメリカンローストなどのコーヒーを選ぶことをおすすめします。
とはいえ、コーヒーのコクや香ばしさが好きな人は、口臭予防のためとはいえ浅煎りのコーヒーを飲むことに抵抗があるかもしれませんね。そんな方は低温焙煎の豆を試してみてはいかがですか。高温で焙煎した豆のような香ばしさは少ないですが、豆がもつ本来のコクとうまみは深煎りに劣りません。深いコクながらすっきりとした味わいを楽しむことができますよ。
カフェラテではなくカフェオレを
イタリアでの一般的なカフェスタイルのカフェラテはコーヒーと牛乳をまぜたものです。日本のカフェでも、スチームミルクを使ったラテは人気があります。
しかし、ラテに使用されているコーヒーは深煎りのイタリアンローストを使ったエスプレッソが一般的。一方カフェオレは、エスプレッソではなくドリップしたコーヒーを使用したフレンチタイプなので、口臭予防のためにはカフェラテよりもカフェオレがおすすめです。
コーヒーの口臭を消すには?
水を飲む
コーヒーと一緒に水を飲めば、利尿作用で奪われた水分を補給し、唾液の分泌の低下を防ぐことができますし、舌の表面についたコーヒー豆の微粒子を洗い流せます。
そういった意味では他のドリンクでも代用可能ですが、砂糖が入っているようなジュースは虫歯の原因となるので避けたほうがいいでしょう。また、緑茶や紅茶はコーヒーと同様にカフェインを多量に含んでおり、利尿作用の悪影響が増してしまいます。
コーヒーの口臭対策としては水を飲むことが一番適しているのです。仕事や勉強をしながらコーヒーを飲むという方は、横にペットボトルの水を用意しておくと、独特な口臭は改善できるでしょう。
ガムを噛む
ガムを噛むことであごを動かせば唾液の分泌を促すことができます。
これはカフェインの利尿作用で低下した唾液の分泌量を取り戻すことにつながり、口臭を抑える助けとなります。ただし、虫歯の原因となる場合もあるので、ガムは砂糖などが入っていないものを選びましょう。
キシリトールが配合されているガムなら、虫歯の原因にならないだけでなく虫歯の発生を防いでくれる効果もあります。口臭と虫歯予防が一度にできるので、キシリトール配合のガムを選ぶことをおすすめします。
マウスウォッシュを活用する
コーヒーを飲んだあとに歯みがきをすればにおいはとれると思いがちですが、コーヒーによる口臭の原因である微粒子には舌の表面に付着しやすい性質があり、歯みがきだけでは口臭を予防できません。
舌に付着した微粒子を取り除くことが一番よい方法なので、うがいによって口の中を清潔にするマウスウォッシュは効果的です。外出のときもマウスウォッシュの小ボトルを携帯しておけば、トイレでササッと口をすすぐこともできますよ。
歯みがきの代わりとしても有効なので、食後に時間があまりとれないという方にも携帯マウスウォッシュはおすすめです。