「非認知能力」を伸ばしたいと思ったときに読みたい本
幼児期から意識して伸ばしておきたい「非認知能力」。専門的な知識や経験がなくても、ふつうの生活の中で伸ばしていけるので、普段の子育てにぜひ取り入れたいですね。実践方法や子どもとの関わりで迷ったときには、本を頼ってみるのもおすすめです。
子育て中の親が非認知能力について学ぶのにおすすめの本を、教育方法学の専門家で非認知能力の著書のある中山芳一先生に教えていただきました。
ポール・タフ著『私たちは子どもに何ができるのか―非認知能力を育み格差に挑む』(英治出版)では、実際の事例をもとに非認知能力の伸ばし方を解説しています。
「幼児期の親子のストレスを和らげるには?」「子どものモチベーションを高めるために有効なフィードバックは?」など、すぐに実践したい大切なことが詰まっています。
もっと学問的に非認知能力を理解したいと思ったら、森口祐介さんの『自分をコントロールする力―非認知スキルの心理学』(講談社現代新書)で知識を深めましょう。
非認知能力はどうやって身につくの?など"そもそも"の疑問に科学の知見からわかりやすく答えてくれています。特に「自分をコントロールする力(実行機能)」についてとてもわかりやすく解説しています。
そして、実は大人も伸ばすことができる非認知能力。
中山芳一先生の『家庭、学校、職場で生かせる!非認知能力を伸ばすコツ』(東京書籍)では、非認知能力の捉え方や伸びる仕組み、大人もできる非認知能力を伸ばすトレーニングを、実例を多く交えながら解説しています。
非認知能力を伸ばすチャンスはふつうの生活にこそあり、焦らずそれぞれのペースでできることをやっていけばいいと励まし安心させてくれる一冊です。
▼子育て中のママが読んでみた感想をレビュー!
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生きるために必要な力は時代とともに変化しています。いまの子どもが社会に出るころには、さらにテクノロジー化が進んだ新しい時代になっていることでしょう。
予測不可能な未来においても、その子がその子らしく自分の力で生きていけるように、家庭でも非認知能力を伸ばす関わりを増やしていけるといいですね。
■参考文献・参考資料
『家庭、学校、職場で生かせる!非認知能力を伸ばすコツ』(中山芳一著/東京書籍)
『私たちは子どもに何ができるのか―非認知能力を育み格差に挑む』(ポール・タフ著 高山真由美訳/英治出版)
『幼児教育の経済学』(ジェームズ・J・ヘックマン著 大竹文雄解説 古草秀子訳/東洋経済新報社)