冷房のきいた部屋でばかり過ごしていませんか?
オーダーメイド漢方YOJO薬剤師の道川佳苗です。毎日暑くて冷房のきいた部屋でダラダラ過ごすのが至福…このように過ごしていませんか?気付いたら食べてばかりで、お腹周りや顔周りがぽっちゃりしてきたと感じている人もいるのでは?今回は夏太り対策法をご紹介します。
夏は代謝が落ちやすいって本当?!
夏は気温が高く、体で熱を産生する必要がないため冬に比べて代謝が落ちやすくなります。
季節の影響で代謝が落ちるのに加えて、夏は冷房の効いた部屋で過ごすことが増え、外との気温差により自律神経のバランスも乱れやすくなります。そうすると、ホルモンバランスが崩れ、さらに代謝が落ちやすくなります。
漢方では夏太りをどう考える?
冷房の使用や冷たいものの摂り過ぎで冷えが起こり、血や水の巡りが悪くなることで代謝が落ちます。代謝が落ちることで余分な水分が体に溜まりやすくなり、水太りが引き起こされるのが夏に太る原因のひとつです。水太りは漢方では「水滞(すいたい)」という体質の人に多く現れます。
「水滞(すいたい)」タイプでは、むくみやすい、下半身が特に冷える、めまいや立ちくらみが起こる、吐き気、下痢、胃もたれなどを起こしやすいのが特徴です。
夏太りをしないための対策法
1.麺類や丼ものを控え、定食を選ぶようにする
暑いと、口当たりの良いそうめんやうどんなどの麺類を選びがちです。しかし、これらの麺類は炭水化物が多く含まれ栄養素が不足することが考えられます。また、冷たい麺類を食べることで胃腸が冷えてしまいます。
なるべく、肉や魚、野菜などがバランス良く含まれた定食スタイルを選ぶことで、体の代謝に必要な栄養素を摂ることができます。
2.シャワーで済ませずに湯船に浸かる
夏場はシャワーだけで済ませてしまうことも多いのではないでしょうか。
夏こそ、冷房などで体が冷えていることが多いので、湯船でしっかりと温まり軽く汗をかくことが大切です。水圧の関係でむくみ解消にも役立ちますし、冷えが解消され血液循環も良くなり代謝も促進されます。
3.胃腸に負担をかけない
胃腸の働きが冷えることで低下すると、消化・吸収がきちんと行われずに代謝が落ちてしまいます。冷たいものを控え温かいものを摂るようにする、甘いものや乳製品、味が濃いものや脂っこいものは避け、胃腸への負担を軽くしましょう。
4.漢方薬を飲む
水太りタイプの解消に効果的な漢方薬
防已黄耆湯(ぼういおうぎとう):水分代謝が悪く、体に余分な水を溜め込んでしまう「水滞(すいたい)」タイプの人に合う漢方薬です。水分代謝を改善してむくみや倦怠感を軽くしてくれます。筋肉にしまりのない色白な水太りの解消に役立ちます。
冷房による冷えが原因の症状の改善に役立つ漢方薬
五積散(ごしゃくさん):水分代謝を良くするもの、血行を良くするもの、胃腸の調子を整えるものなど多くの生薬が配合されています。冷え症、疲労、月経不順などを改善するのに役立ちます。