8. 個性派シェフによる至高のスープカレー「カリーヤ!コング」(2002年)
スープカレー超激戦区の札幌で、圧倒的支持を集める実力派。スープカレー好きで知られる大泉洋さんがイチオシしたことで、人気に火がついたようです。
イタリアン出身の店主は、北海道の食材に塩とスパイスで仕上げる、体にやさしいスープカレーを提供しています。特に肉や野菜といった具材のおいしさは圧倒的で、もはや芸術の域。
注意すべき点としては、並ぶ&待つ覚悟が必要ということ。平日でもオープン30分前の10時30分には並びができるうえ、席についてもシェフが順々に作るため20分から1時間の待ちは覚悟すべし。
ちなみにメニューは一番安いチキン野菜で1,900円、ラムステーキと野菜は2,600円という価格帯。妥協を許さないシェフによる渾身の一杯をいただくためですので、心してかかりましょう。
チキン野菜
20辛 1,900円(税込)ミニハンバーグ +300円(税込)
澄んだスープはインドっぽくも和風っぽくもなく、むしろ西洋料理を感じさせるテイスト。バキッとした旨味の押し出しではなく、感覚を研ぎ澄まして向き合いたい繊細さです。20辛は私にとってはピリ辛程度。あとで話したところ、マスターは辛いのが苦手らしいのです。
チキンは知床産もも肉のソテーで、香ばしさと旨みが圧倒的。皮のパリパリ感も素晴らしく、カレーの具材として間違いなくトップランクのクオリティです。
道産野菜の素材感は言うまでもなく、とりわけなすとじゃがいもは異次元。なすの内に秘めた香ばしさ、じゃがいものふくよかな香りと甘み。このスープは、食材の個性を最大限に引き出すためにデザインされていると実感できるのです。
そしてトッピングのハンバーグは、肉汁の旨味となめらかな舌触り、スープの旨味がほどよく染みて、これまた絶品。イタリアンで腕を振るった店主なだけに、洋食としてのクオリティも抜群なのです。
こりゃあ、待ってでも食べる価値がある、札幌スープカレーひとつの頂点と言えるでしょう。
店舗情報
CURRY YA! CONG(カリーヤ!コング)
郵便番号 … 〒064-0916
住所 … 北海道札幌市中央区南十六条西6丁目2-10 IR山鼻 1F
定休日 … 水曜(不定休)
営業時間 … 11:30~15:00
なくなり次第終了
最寄駅 … 札幌市電 静修学園前駅 徒歩2分
電話番号 … 011-211-0019
公式SNS … https://twitter.com/curry_ya_cong
参考URL … 店舗ページ|食べログ
9. コクと旨味とさっぱりと。Wスープの華やかな味「スープカリーキング」(2007年)
名前こそ似ていますが、ストイックでミニマルな味を追求する「コング」とは対照的に、こちら「SOUP CURRY KING(スープカリーキング)」の味は華やかそのもの。旨み、コク、サッパリを共存させたWスープが掛け値なしにおいしいのです。
ここのスープカレーをいただくと、ラーメン文化華やかな札幌で、スープカレー文化が栄えている理由が腑に落ちます。技巧を重ねたスープを極めていく、その点においてラーメンとスープカレーは同じなのですよね。
札幌市街の中心部、狸小路にも支店があるので、観光時にはそちらを利用するのも良いでしょう。