寒さが深まるとともに、風邪やインフルエンザが流行するこの季節。筋肉の硬直で滞ったリンパの流れをピンポイントに改善するヨガで免疫力を高め、ウイルスや細菌を撃退する体をつくりましょう! ヨガ講師、鍼灸・按摩マッサージ指圧師の石田先生に「デコルテ」のリンパの流し方を教えていただきました。
ヨガジャーナル日本版編集部
デコルテのリンパ節「鎖骨の裏側」をケアしよう
緊張して硬くなりがちなデコルテまわりの筋肉をゆるめ、出口で渋滞したリンパの流れをスムーズに。ウイルスや細菌と戦うための免疫力を底上げしてあげましょう。
デコルテのリンパが滞ると...
末端の毛細リンパ管から合流を繰り返し、すべてのリンパは最終的に鎖骨奥の「静脈角」から心臓へと戻ります。「全身のリンパをスムーズに流すなら、出口にあたるデコルテ周辺の滞りを改善することが最重要。ところが猫背や巻き肩、さらに寒さで背中が丸まると、反対にあるデコルテ周辺が硬く緊張してしまいます」と石垣先生。そこでまずは胸を大きく開いて伸ばすポーズを行って、リンパの流れを根本から改善することから始めましょう。
1.胸を突き出して胸椎を伸ばしリンパが集まる周辺をストレッチ/上向きの犬のポーズ
腕の力と背中の筋肉を連動させ、胸を突き出して背骨の胸椎をストレッチ。デコルテにつながるあご~首を伸ばす効果も高いので、リンパの流れを周辺からトータルで改善します。
HOW TO
うつ伏せで両脚を軽く開き、両手のひらを腰の脇におく。吸う息で両手を後ろに引くように床を押し、上体を起こして胸を突き出す。目線は上向きで5呼吸キープ。
POINT:腕を後ろに引く力で背中を寄せ胸を前に
上向きの犬のポーズ/Photo by Shoko Matsuhashi
NGポーズ
腰や首だけを反らしても胸のストレッチ効果は半減。背中の筋肉を使って肩甲骨を寄せることが、胸を正しく突き出す動きにつながります。
上向きの犬のポーズのNG/Photo by Shoko Matsuhashi
2.頭の重みで首~デコルテを刺激し深部のリンパ節にアプローチ/ラクダのポーズ
頭を下げた重力を利用して、リンパが集まる首の側面~鎖骨下の深い部分を刺激。さらに胸をしっかり開いて大胸筋などの筋肉をストレッチしながら、リンパの流れを促進します。
HOW TO
腰幅の膝立ちでつま先を立て、太腿を床から垂直に。両手をいちど骨盤の後ろに当てたら、かかとをつかんで胸から上体を反らす。目線は後ろで5呼吸キープ。
ラクダのポーズ/Photo by Shoko Matsuhashi
NGポーズ
肩に力が入ると、首まわりの筋肉が緊張してデコルテに流れるリンパも停滞。首の前側を伸ばすように意識を。
ラクダのポーズのNG/Photo by Shoko Matsuhashi
EASYポーズ
腰を無理に反らしたり、太腿が後傾する場合は、手を下に向けて骨盤の後ろに当てたままキープ。余裕を持って、胸をしっかり開くことに集中できます。
ラクダのポーズのEASYポーズ/Photo by Shoko Matsuhashi
教えてくれたのは...石垣英俊先生
神楽坂ホリスティック・クーラ代表。鍼灸・按摩マッサージ指圧師、カイロプラクターとして施術に従事しながら、全米ヨガアライアンス200h修了ヨガインストラクター、日本ヨーガ療法会認定ヨーガ教師としても活躍。