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[寝たままできる]2分で入眠|ストレスを抱えていても眠れる「米軍式睡眠法」やり方

「米軍式睡眠法」をご存知でしょうか。誰でも簡単にできてすっと眠りに入れることで知られている睡眠誘導方法で、ヨガアプリでも組み込まれているものもあります。今回はそんな入眠方法を紹介します。

米軍式睡眠法とは

第二次世界大戦中にバド・ウィンター氏によってアメリカ海軍で研究・開発された睡眠導入方法。戦場の兵士やパイロットは、体力の消耗からの疲労はもとより、非日常的な環境下で士気を保ち続けたり精神的なストレスは私たちの想像をはるかに越えるもの。顔や全身の筋肉の緊張と弛緩をうまく利用し、一カ所ずつ身体の細部に意識をむけている間に自然と眠りに落ちるといったもので、当時のトライアル期間では、昼夜問わずあらゆる環境下でも6週間での成功率は96%とも言われています。

試してみるとわかるのですが、本当にすっと眠りに入ることができる驚きの入眠法です。(個人差はあります)

米軍式睡眠法のコツ

米軍式睡眠法を調べるとやり方は色々と出てきますが、睡眠はそもそも頭を空っぽにして身体を眠らせるもの。文字で見ながら実践するとなかなか体感に結びつかず、意外と難しく感じるかもしれません。ここでは私が普段実践している方法を文字でご紹介しますが、頭で色々と考えなくても済むよう音声で誘導してくれる、寝たままできるヨガなどを謳ったアプリや動画配信サービスなどを使うこともおすすめです。

コツとしては、身体の筋肉を一度緊張させてから緩める、それを顔、腕、手先、足、足先など順番に行っていきます。「2分で眠れる」と言われているこの米軍式睡眠法ですが、実践やアプリでは5分~10分ほどの誘導入眠後、2分経たないうちに眠りにつく、もしくは誘導している間に寝てしまう、といった感じです。

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米軍式睡眠法のやり方

1.布団の中に入り仰向けになり、手のひらを上、足を少し開き、目を閉じます。

2.手足を丸め、一度ギューッと全身に力を入れながら息を吐きます。(全身=顔、肩、腕、指先、お腹、足の付け根、もも、足首、足先すべて)大きく息を吸いながら全身の力を解き、吐く息とともに更に力をゆるめていきます。

3.一度自然な呼吸に戻し、顔の筋肉に意識を向けます。一呼吸吐く度に、①眉間、②こめかみ、③眼球の力、④口元の力、⑤首の力を抜いていきます。(頭がぐーっと地面に沈んでいくような感覚になります。)

4.⑤首⇒⑥肩⇒⑦ひじ⇒⑧手首⇒⑨指先の順に呼吸に合わせゆっくりと力を抜いていきます。(うまく抜けない場合は、一度ぎゅっと力を入れてから抜くと上手に力が抜けます)一呼吸したら、次は⑩肩甲骨⇒⑪腰⇒⑫脚の付け根と力を抜き…骨盤を緩め、⑬ひざ⇒⑭足首⇒⑮足先と力を抜いていきます。

5.全身の力を抜いたら、自分が高く澄んだ空の下、自分の身体が水の上にふわっと浮いて、身体から生えた根を地面に下ろすようなイメージ(シャヴァーサナをしているイメージ)をしてリラックスします。息を吐く度に全身の力を地に沈めていきます。

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handa yoko

この入眠法のポイントは、全身の力を緩める(リラックスさせる)こと。私たちは無意識のうちに顔に力が入ったり、歯を食いしばっていたり、身体全体に力が入ってしまっています。片頭痛持ちや肩こり、腰痛、身体のむくみはそういった無意識の身体の力(りき)みが原因であることも多々。スマホを見てすぐにこの睡眠法を行うと目に力を入れてしまっていることがよくわかります。ヨガを実践されている方はイメージしやすいと思います。感覚をつかんだら、ぜひ一度試してみてください。

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その他良く知られている「睡眠の質を上げる方法」

夜遅くに食べ物を身体に入れない
食べ物を消化するために身体がエネルギーを使うため、日中の疲れや細胞の修復までエネルギーが回らないと言われています。

コーヒーやエナジードリンクを控える
コーヒーやエナジードリンクに含まれるカフェインは身体を覚醒させてしまいます。敏感な方は17時以降の摂取や煎茶や紅茶も控えてみましょう。

お酒を控える
入眠剤としてお酒を飲む方がいますが、お酒は眠りの質を低下させるとも言われています。

ぬるめのお風呂に入る
熱い温度は身体を目覚めさせ、風呂上がりの温度差で心筋梗塞などの急性の病気にも繋がります。冬は41℃前後、夏は39℃前後のお湯にゆったりと浸かるようにしましょう。

スマホやパソコンを控える
ブルーライトで網膜が刺激を受けると、脳は「朝だ」と勘違いをしてしまいます。ブルーライト対応メガネや、寝る一時間くらい前にはスマホを手放す癖をつけてみましょう。

照明を落とす
ブルーライト同様網膜の刺激は思っている以上に脳を覚醒させます。部屋の照明をいつもより少し落としてみましょう。
また、暗闇でのテレビの光も脳が刺激を受けてしまいます。バランスの良い照明の明るさを意識してみましょう。

軽くストレッチをする
気持ち良いと感じるくらいの身体のマッサージやストレッチは、副交感神経を優位にしてくれます。ストレッチに限らず、身体が気持ち良いと感じるもの(アロマや音楽)など、自分が心地良いと感じるものを意識してみましょう。

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米国式睡眠法をもっと詳しく知りたい方は、1981年出版バド・ウィンター著『Relax and Win: Championship Performance』や日本語訳された『リラックス-プレッシャーへの挑戦』を読んでみるのもおすすめです。

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