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流行りものはないけど暮らしがある。石見銀山から女性を元気づける、松場登美さんの「生き方産業」

世界遺産に登録されたときに制定した大森町住民憲章は「このまちには暮らしがあります」から始まる
Akiko Kobayashi / OTEMOTO

​​そのためには未来に悪い影響を与えないような暮らしをしつつ、あまり堅苦しく考えるのではなく、自分自身が楽しむこともまた大切にしています。

時代や環境によってどうなるかは誰にもわからないので、いま現在、自分の生き方が意味を感じられるものにしたいし、自分に関わる人の人生も幸せで楽しいものになれば、これほどうれしいことはありません。

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他郷阿部家で、宿泊客と食事を楽しむ登美さん
写真提供:石見銀山群言堂グループ

また1軒、古いおうちを直しています。あちこち工夫しながら人が集う空間をつくっていくことが楽しくて仕方ありません。

毎晩、阿部家でお客様と一緒に食事をしていて、もう1万5000人近い方と食卓を囲みました。世の中の流れと違うようなことでも、お話してみたら、共感してくださったり、喜んでくださったり。どなたかが「こんな生き方もまた、楽しそうだな」と思ってくれたら、そこが始まりです。

環境問題や戦争など、時代は危険な方向に向かっているように見えるけれど、人類は本質的なことに気づき始めているんじゃないか、と明るい兆候も感じます。私がここでやっていることは小さな流れかもしれないけれど、必ず大きな流れになると信じています。

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OTEMOTO

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