ヨガのポーズではたびたび登場するねじりのポーズですが、日常生活では実はあまり登場しない動きなんです。前後の動きが多い現代人にとって、意識的に”ねじる”という動きには様々な良い効果があります。日常的に取り入れたいねじりのポーズとその効果についてご紹介します。
ねじりのポーズの効果とは?
ヨガのポーズでは頻繁に出てくるねじりのポーズ。日常生活では意識しないと”ねじる”動作って実は少ないんです。意識的に取り入れることで身体への良い効果はもちろん、自律神経やホルモンバランスにまでも影響がある「ツイスト」。どんな効果があるのか詳しくご紹介します。
姿勢改善
photo AC
私達の日常生活で行う立つ・座る・歩くの基本的動作のほとんどが前後の動きで完結できてしまうので、側屈やツイストなどは意識的に取り入れないとなかなか行われない動きです。座り姿勢が長いと猫背になったり、立ち姿勢が長いと反り腰になったりして姿勢が崩れる原因に。
緩やかなS字を描く理想的な姿勢をキープするためには、姿勢保持筋の一つである腹横筋の働きが重要です。腹横筋は胴回りをぐるっと帯のように支えている筋肉です。腹横筋をバランスよく使うためには前後の動きだけでなく全体を大きくねじるツイストの動きが必要。また、猫背や反り腰で凝り固まった肩甲骨や腰回りの筋肉も、胸椎からしっかりねじることで背骨につながる広背筋から連動して大きく伸びほぐすことができ、姿勢の改善に効果があります。
デトックス効果
photo AC
身体をねじることにより内臓に刺激が加わって血行が良くなり内臓機能が活性化します。内臓が活発に働くことで消化機能が高まり毒素や老廃物を排出するデトックス効果が期待できます。
また、ねじる動きは雑巾を絞るようなイメージでウエストまわりに溜まった水分や脂肪にもアプローチしてスッキリさせてくれます。内臓の機能が高まることで効率的にエネルギーが使われるようになり代謝がアップ。痩せやすい身体づくりに繋がります。反り腰や腰痛など過度に使いすぎた腰回りの筋肉を伸ばして緩める効果もあります。
自律神経を整える
自律神経は全身のあらゆる場所に分布していますが、中でも第二の脳と呼ばれる腸には1億以上の神経細胞があります。ねじる動きで腸を刺激することにより細胞が活性化され自律神経を整えることに繋がります。また、ねじる動きで背骨の位置を整え歪みを解消することで背骨を通る自律神経にもフォーカスできます。
習慣化したい「ねじりのポーズ」3選
半分の魚の王のポーズ
【やり方】
1.長座で座り、右膝を立てて左脚の外側にかける
manami nishita
2.左膝を曲げてかかとを右のお尻に近づける(右のお尻が浮いてしまう場合は、左脚を伸ばしたままおこなう)
3.右手をお尻の後ろに付き、息を吸いながら左手を上に上げて、吐きながら身体を右にねじりながら左手を右膝の外側にかける
manami nishita
4.息を吸って腰から背筋を伸ばし、吐きながら背骨を下から一つ一つネジを締めていくようにねじりを深める(視線は最後にくるように)
5.5呼吸ほど繰り返し、吸いながらゆっくり上体を前に戻して、吐いて緩める
反対も同様に。
ねじった三角のポーズ
【やり方】
1.基本姿勢で立ち、両手を腰に添えて右足を後ろにひいてつま先を45度外側に開く
manami nishita
2.内ももを寄せ骨盤を正面に向けて、息を吸って腰から背筋を伸ばし、吐きながら上体を前に倒す
manami nishita
3.右手を左足の小指外側に置き、頭頂を前、坐骨を後ろに引いて腰から背筋が伸びるよう意識する(手が床につかない場合は、左すねに添える)
manami nishita
4.息を吸って、吐きながら上体を左にねじり左肩と左肘を天井方向へ向け視線もその先へ
5.息を吸いながら左手を天井方向へ持ち上げて、吐きながら床についた右手で更に床を押し胸を開く意識をしながら右手と左手で上下に引っ張り合う
6.5呼吸ほど繰り返し、左手を左腰に当てて視線を床に落とし、息を吸いながら上体を起こして吐きながら右足を左足に揃える
反対も同様に。