isutaでは今週も、SUGARさんが贈る週間占いを配信。
2024年下半期の占いも公開しているので、ぜひ併せてチェックしてくださいね♡
今週のおひつじ座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
見知らぬ誰かとのありふれた接点をめぐって
今週のおひつじ座は、自身の中の潜在的な共食い衝動やその噴出ぶりを振り返っていこうとするような星回り。
例えば、ひとが亡くなると皆がそれとなく弔辞に代えて、故人へのみずからの思いの丈や忌憚のない意見をつぶやくようになりましたが、近親者も単なる読者やファンも同業者も、立場に関係なくあくまで対等に哀悼のことばが発され、それらがまぜこぜになって流れてくる。
それらはSNS以前にはありえなかった新しい弔いのかたちであり、むき出しの悪意や憎悪が可視化されることでどこか卑しさを覚える「共食い」が促されていくのとは対照的に、故人の尊厳を守るべくおごそかに交わされていく哀悼のことばの奔流にはポジティブな可能性さえ感じます。
おひつじ座もまた、できるだけネガ・ポジの両面からここ1年ほどのみずからのSNSライフの在り様や、転換点となった出来事を振り返ってみるといいでしょう。
今週のおうし座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
わが身に光あれ
今週のおうし座は、こことのところすり減ってしまっていた新鮮味を改めて日常に見出していこうとするような星回り。
『数へ日のどこに床屋を入れようか』(仁平勝)という句のごとし。
俳句は詩である以上、表現のなかにどこかドキドキするものが必要で、これがないと言葉が読者に訴えてくるところがありません。掲句は一見なんていうことはない情景を淡々と描写しているようで、どこか恍惚とした現場から言葉が生まれてきている生々しさがあって、表現にしっかりと血が通っています。
あなたもまた、自身の精神を不思議と溌剌(はつらつ)とさせてくれるものに改めて触れてみるといいでしょう。
今週のふたご座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
共生を通じた哲学を
今週のふたご座は、「一歩の距離をおいて並び立つ二つの世界の呼応と調和」をはかっていこうとするような星回り。
池澤夏樹の『スティル・ライフ』という小説は、染色工場でバイトしている主人公がバイト先で佐々井という男に出会って、とある不思議な仕事を頼まれるという、それだけと言えばそれだけの短い話です。
彼らはその過程でしばしば飲みに行くのですが、その中で、次第に「ふつうのテンポ」から外れて、日常とは別のレイヤーへと跳んでいきます。とはいえ、日常を否定しようというのではなくて、たぶん世界にはいろいろなレイヤーがあって、どっちも知ることで、すこしだけラクに呼吸ができるようになっていく。
あなたもまた、そうした意味での「呼吸」が浅くならないよう、たまには深呼吸でもしていきたいところです。