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[繊細で疲れやすいあなたへ]精神科医が教える「脳疲労」を和らげるシンプルなケア方法

精神科で外来を行い、6万人以上インスタやvoicyのフォロワーに対してHSP気質に関する発信、書籍刊行など幅広い分野で活動する精神科医しょうさんが、HSPやメンタルヘルスに関する身近なギモンを解説。生きづらいをラクにするためのヒントを連載形式で紹介します。

1 脳疲労って何?

こんにちは、精神科医しょうです。いきなりですが、「脳疲労」という言葉を聞いたことがありますか? 病名ではありませんが、簡単に言うと脳が過剰に働き続けることによって、引き起こされる疲れ、脳の働きが低下してしまっている状態のことを指します。実際、私たちの脳は常に情報を処理し続けているため、知らず知らずのうちに疲れてしまうんですね。そして、実はHSPさんはこの脳疲労になりやすいため注意が必要なんです。

2 HSPが脳疲労になりやすい理由

①過剰な情報処理

HSPは、周囲の刺激や細かな情報に敏感に反応します。例えば、他人の表情や声のトーン、周囲の音や光、さらには微妙な空気の変化にも気づきます。このように常に多くの情報を無意識のうちに処理し続けることで、脳に大きな負担をかけてしまい脳疲労の原因になるんですね。

②感情的な共感疲れ

HSPの方は、他人の感情に非常に共感しやすい特徴があります。その結果、周りの人のストレスや喜怒哀楽を強く感じ取るため、他人の感情に引きずられてしまうことが多いんですね。この過剰な共感によって自分の感情が疲れ、脳が過剰に働き、脳疲労へとつながるんです。

③ストレスへの過敏な反応

HSPはストレスに非常に敏感です。そのため他の人よりも、小さなプレッシャーやストレスを強く感じ取ってしまう傾向があります。その結果、脳がストレスに反応しすぎて疲れ、脳疲労を引き起こす原因となります。このように、HSPの気質と脳疲労の関連性は大きく、HSPさんが脳疲労になりやすい理由も頷けますよね。

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では、最後にHSPさんにもオススメの脳疲労の改善方法をお伝えしますね。

3 HSPさんにもオススメの脳疲労の改善方法

それはズバリ、スマホから離れる時間を作る事です。なぜなら次の効果が期待できるからです。

①情報の過剰摂取を防ぐ

スマホはSNS、ニュース、メール、メッセージなど、さまざまな情報を絶え間なく提供します。この情報の洪水が、HSPの方には特に大きな負担になるんですね。「スマホを開くたびに、何か新しい情報がどんどん飛び込んできて、頭の中がぐちゃぐちゃ…」こんな経験がある人も多いのではないでしょうか?そのため、スマホから離れることで情報を意図的に制限し、過剰摂取を防ぐ事がシンプルですが重要なんです。最初は「1日30分」とか「夜寝る前の1時間だけ」と決めてスマホをお休みしてみましょう。そして習慣化できれば、週に10分づつ増やしてみるなど、少しずつ時間を増やしていくのがオススメ。このようにスマホから離れる事で脳に休憩時間をあたえ、脳の疲労をとってあげましょう。

②感情的な負担を減らす

SNSやニュースで他人の感情や意見に触れることで、感情的に疲れることがあります。特にHSPの方は、他人の感情を強く感じ取るため、スマホを通じて不安やストレスを感じやすいんですね。しかしスマホを離れることで、感情的な負担を減らすことができ、脳の過剰な働きを抑えることができます。最初は「ちょっとした時間だけでもSNSを避ける」と決めてスマホから離れてみましょう。こうした積み重ねが。気分を落ち着けるための時間になり、脳疲労を軽減する助けになります。

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まとめ

ストレス社会やネットの普及による情報量の増加など、現代は脳疲労になりやすい環境と言えます。そんな中でも、今日紹介したような少しの工夫で脳の負担を軽減することができます。あなたも自分に合った方法で脳疲労を防ぐ習慣を取り入れて、心地よい日常を手に入れましょう。

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