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今日からでも変われる!“血管年齢”がどんどん若返る食べ物とは?[管理栄養士が解説]

「人は血管とともに年を取る」といわれるように、血管は加齢とともに変化します。血管年齢とは動脈硬化の進み具合を推定する指標で、進行すると血管壁が硬く・狭くなりやすくなります。加齢に加えて、食生活や運動不足、喫煙などの生活習慣も動脈硬化を促進します。近年は食事や運動などの生活改善で、血管の硬さなどの「指標」が改善しうることが示されています。今回は、血管をしなやかに保つのに役立つ食べ方のポイントと食品例をご紹介します。

血管年齢が老ける原因とは!?

血管年齢は実年齢とともに高まりやすい一方、生活習慣とも密接に関係します。高血圧、脂質異常症、糖尿病、肥満、喫煙などは動脈硬化の主要なリスクです。食生活の乱れ、運動不足、睡眠不足、過度のストレスや飲酒習慣も、これらのリスクを悪化させるため、血管年齢(の指標)を押し上げる要因になります。

血管を若返らせる食べ物

青魚(サバ、イワシ、サンマ、アジなど)

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photo by eri

青魚に多いEPA・DHAは、血小板凝集の抑制や中性脂肪低下作用などを通じて動脈硬化進行を抑えることが期待されます。週2〜3回を目安に魚料理を。えごま油・亜麻仁油に多いALAは体内でEPA・DHAに一部変換されますが変換効率は高くないため、魚由来のEPA・DHAと併用できると理想的です。目安:焼き魚一切れ(約80g)、油は小さじ1(約4〜5g)。

赤ワイン、ブルーベリー、カカオ、緑茶

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photo by eri

ぶどう・ベリー類、カカオ、緑茶に含まれるポリフェノールは抗酸化性をもち、血管機能の維持に役立つ可能性があります。高カカオチョコレートは少量でポリフェノールをとりやすい一方、糖やカロリーの摂りすぎには注意が必要です。アルコール(赤ワイン)は健康目的で新たに始めることは推奨されません。既に飲む方も適量と休肝日を守りましょう。ポリフェノールは無酒精の食品から十分に補えます。

野菜、海藻、きのこ、豆類、全粒穀物

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これらに豊富な食物繊維は、腸内環境の改善、食後血糖の上昇抑制、水溶性食物繊維による胆汁酸の排泄促進などを通じて、血中LDLコレステロールの低下に寄与します。減塩の実践や満腹感の向上にもつながりやすく、総合的に動脈硬化リスクの管理に有益です。

ブロッコリー、パプリカ、ナッツ類、アボカド

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ビタミンC・Eなどの抗酸化栄養素を食品からバランスよく摂ることは、酸化ストレスからの防御に役立ちます。サプリでの高用量摂取は勧められない場合があるため、ブロッコリーやパプリカ、ナッツ・種実、アボカドなど日々の食事で取り入れましょう。

毎日の食生活に取り入れやすい工夫

紹介した血管に良いとされる食品を「毎日」「無理なく」取り入れるための工夫を紹介します。

朝食に味噌汁をプラス

味噌汁の具に豆腐や高野豆腐などの豆製品やわかめやきのこなどの食物繊維が豊富なものを選ぶことで腸内環境を整える。

昼食や夕食は青魚を選ぶ

さばの味噌煮やイワシの梅煮などメインの料理やサラダにツナやえごま油・亜麻仁油を加えることで手軽にオメガ3脂肪酸を取り入れることができます。

おやつを高カカオチョコレートやナッツにする

チョコレートのポリフェノールとナッツ類に含まれるビタミンEを同時に補給。

まとめ

血管年齢(の推定指標)は、食事・運動・禁煙・適正体重・良質な睡眠などの総合的な生活改善で改善しうることが知られています。揚げ物・甘味・塩分の摂り過ぎを控えつつ、オメガ3脂肪酸、ポリフェノール、食物繊維、ビタミンC・Eを食品から継続して取り入れることで、血管の健康維持と動脈硬化の予防が期待できます。アルコールは推奨ではなく注意事項として扱い、定期的な健診や医師の指導も併せて活用しましょう。

【参考文献】

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