洗濯物を部屋干しすると、なかなか乾かないうえにニオイが気になったりしませんか? そんなときは、衣類乾燥除湿機が便利です。今回は、専門家と雑誌『家電批評』が、衣類乾燥除湿機の人気8製品を比較して、おすすめランキングを作成しました。Amazonなどで安く買いたいけど、クチコミを見てもよくわからないという人は、選び方の参考にしてみてください。
雨が続くと室内に干した洗濯物がなかなか乾かない、部屋干しすると洗濯物がなんだかニオう……。こんな経験はありませんか?
そんなときは、室内の湿気を吸い取り、乾いた空気を放出することで、洗濯物を乾かす衣類乾燥除湿機が大活躍します。
衣類乾燥除湿機を使えば、こんな問題もすんなり解決します。
雨で洗濯物が外に干せなくても、衣類乾燥除湿機を使えば、部屋干しした洗濯物を短い時間でしっかりと乾かすことができます。
普段夜しか洗濯できないので部屋干しするという人でも、衣類乾燥除湿機を使えば、翌朝には洗濯物が乾いていてすぐに着られます。
このように、湿度の高い雨の日や急いで服を乾かしたいときに、衣類乾燥除湿機は大活躍します。
そこで今回は、いま買うべき衣類乾燥除湿機を見つけるべく、最新の衣類乾燥除湿機をピックアップして比較検証を行うことにしました。
今回比較検証するのは、パナソニックやシャープをはじめとする最新の衣類乾燥除湿機。基本の除湿性能や衣類乾燥性能、ニオイの心配をどれくらい解消してくれるかについて、専門家と一緒に徹底検証しました。
▼今回比較する衣類乾燥除湿機はこちら
・パナソニック F-YHUX90
・シャープ CV-N180
・三菱電機 MJ-M120SX
・コロナ CD-H1820(2020年モデル)
・シャープ CV-NH140
・パナソニック F-YC120HUX
・三菱電機 MJ-PV250SX
・アイリスオーヤマ KIJDC-K80
上記の衣類乾燥除湿機8台は、3つのタイプに分類されます。それぞれのタイプについて解説します。
デシカント式(デシカント方式)は、低温時の使用や結露対策に向いています。今回、アイリスオーヤマ「KIJDC-K80」が唯一のエントリー。
コンプレッサー式(コンプレッサー方式)は、気温の高い季節ほど除湿力を発揮します。室温上昇が少ないのもいいです。
ハイブリッド式(ハイブリッド方式)は両方のいいとこ取りで、夏はコンプレッサー式で、冬はデシカント式で稼働し、1年を通して活躍します。
どの方式の衣類乾燥除湿機を選ぶかは、自身の生活環境やタイプから、いちばん使用する時期を考えるといいでしょう。
ランキング前に、上記で紹介したチェックポイント以外の、注目して欲しいポイントやおすすめ機能を紹介していきます。細かいポイントにはなりますが、チェックしておくとより自分に適した商品に出会えるでしょう。
地味ながら重要なポイントとなるのが、衣類乾燥除湿機が搭載している排水タンクの容量。除湿機は、取り除いた湿気を水分として排水タンクに溜める構造が一般的です。
そのタンクの容量が小さいと、溜まった水を捨てに行く頻度が高くなってしまうので、面倒になってしまいます。中には排水タンクが一杯になると、運転を停止してしまう製品もあるため、除湿が行われずに衣類や部屋がジメジメといったことも。
就寝中や外出時でも問題なく稼働させるためには、2L以上あれば安心です。しかし、排水タンクが大きくなるほど本体のサイズも大きくなるので、設置場所と手間の両方を考慮して選ぶ必要があります。
また、排水タンクが一杯になったら知らせてくれるものや、ホースをつなげることで連続排水できるものもあるので、あわせてチェックしておきましょう。
シーズン問わずに高頻度で稼働させるのであれば、手入れやメンテナンスがしやすいかにも注目しましょう。
衣類乾燥除湿機は空気清浄機などと同様に、定期的なフィルターの手入れが必要です。また、排水タンクはこまめに掃除してあげないと、タンク内にカビが発生してしまいます。共に手入れがしにくいと面倒になってきてしまうので、洗いやすいか取り出しやすいかといった点もチェックしましょう。
脱臭機能やタイマー機能といった+αの機能が備わっていれば、活躍してくれる場面も幅広くなります。
衣類乾燥をメインとするのであれば、脱臭機能は注目しておきたい機能のひとつで、湿気の多い季節に発生する、生乾きのニオイを抑えてくれます。シャープのプラズマクラスターや、パナソニックのナノイーといった脱臭機能を目安に選ぶのがおすすめです。
外出時や就寝時に活躍してくれるのが、タイマー機能。ONタイマー機能付きであれば、より便利に使用可能です。タイマー機能は、1時間ごとに設定できるモデルから、設定時間が決まっているものまでさまざま。用途に合わせて使いやすいものを選びましょう。
服を乾燥させるのに導入した衣類乾燥除湿機も、ただなんとなく使っているのでは、効果的ではありません。きちんとした使用法でないと、生乾きのニオイや、余計な電気代がかかるなど、せっかくの衣類乾燥除湿機が台無しになってしまいます。
使い方のコツは、除湿機の搭載する送風機能を使い、衣類の下から風を送ってあげること。洗濯したあとの衣類は、水分が下へ下がっていくので下のほうが乾きにくい傾向にあります。速く乾かすには、乾きにくい箇所めがけて下から風を当てるのがポイント。
下からの送風が難しい場合は、除湿機を真横に設置し可能な限り風が当たるように工夫しましょう。また、干す隙間を適度にあけることで風の通り道ができるため、より効果的ですよ。さらに、サーキュレーターや扇風機を併用するのもおすすめです。
速く乾かすことは、生乾きのニオイを抑えることにも繋がります。衣類乾燥除湿機を効果的に使うことで、時短にも不快なニオイの防止にも繋がるのです。
洗濯物の部屋干しで気になるのが、部屋干し臭です。とくに今は家にいる時間が増えていて、その生活臭が洗濯物に移ってしまうこともあるようです。
専門家いわく、「人が1人いるとそれだけで室内の温度は2~3℃ほど上がります。さらに、人は汗をかいたりニオイのもとになる物質を出したりしています。それが乾く前の洗濯物に付着すると、部屋干し臭の原因になるでしょう」とのこと。
そこで今回は、衣類乾燥除湿機を使うことによって洗濯物の部屋干し臭がどれほど減るのかを、臭気判定士の石川 英一氏に徹底チェックしてもらいました。
基本性能の検証はLAB.360室長の松下和矢が監修し、あらゆる角度から基本性能をチェック。取り回しやメンテナンスなどの使い勝手については、雑誌『家電批評』編集部が採点しています。
比較したのは、次の7項目です。
一定の温湿度に保った室内で洗濯脱水後の洗濯物を吊り干しし、衣類乾燥除湿機を「速乾」などの最強モードで運転。一定時間後の洗濯物の重量から乾燥率を算出しました。