リーズナブルな肩ロースを、とびっきりおいしいステーキにしましょう!たった3つのポイントをおさえれば、驚くほどやわらかい肩ロースステーキになりますよ。レアやミディアム、ウェルダンを見きわめる方法もあわせてチェックしていきましょう。おいしいステーキは自分へのご褒美にぴったり♪
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コスパ抜群♪ 肩ロースステーキの特徴
どこの部位?
肩ロースとは、牛の肩に位置するロース肉のこと。ロース肉は、牛の肩から背中に向かって伸びる、長い胸最長筋です。その長いロース肉のはじまり部分が、肩ロースになります。英語では「チャックアイ」、関西では「クラシタ」とも呼ばれています。
肉質の特徴と向いている食べ方
濃厚なコクがあり、うまみを感じられる部位です。キメの細かく、赤身と脂肪のバランスが良い肉質が特徴。比較的やわらかい部位ですが、スジが多めに入っています。
スジがあるので、薄切りにしてすき焼きやしゃぶしゃぶに使われることが多いものの、ステーキとしてもよく食べられています。リブロースやサーロインよりも、リーズナブルに購入できます。
たった3つでOK!やわらかく焼く下準備
1. 常温に戻す
牛肉は焼く前に常温に戻すのが一般的です。冷蔵保存している牛肉は、中心まで冷たくなっています。そのままフライパンで焼くには、肉表面と中心で焼きムラがでやすい状態。
そこで、肉をゆっくり常温に戻すことで、肉の中心まで火を通りやすくします。室温や肉の厚さにもよりますが、焼きはじめる30分から1時間ほど前に、冷蔵庫から取り出しておきましょう。
また、冷凍保存していた肉を使う場合は、冷蔵庫で半日かけてゆっくり解凍したあとに、常温に戻してください。
2. 筋切りをする
肩ロースは、スジ(赤身と脂肪の境目にある筋)が多い部位です。「筋切り」とは、スジを断つように包丁の先端で、もしくは包丁のかかとで切っていく作業。肉をきれいに焼き、食べやすくする効果があります。切り込みは2cm前後の間隔で、1cmほどの深さで切れ目を入れましょう。
3. 焼く直前に下味をつける
焼く直前に肉に塩をまぶしたら、軽く肉を押さえるように手でなじませましょう。
肉に限らず、塩をふると浸透圧で食材から水分が出ていきます。牛肉でも同じことがおきます。そのため、塩を焼く直前にふることで、焼く前に肉汁が逃げるのを最小限にとどめることができる、と言われています。
※塩で下味をつけるタイミングについては、さまざまな方法や意見があり、それぞれにメリット・デメリットがあります。
肩ロースステーキの焼き方
今回は、厚み1.8cmのアメリカ産肩ロース肉を、ステーキとして焼く方法をご紹介します。焼き加減は、中心部分がピンク色になるミディアムになるように焼きました。焼き加減の調節は、時間より肉の状態をしっかり見るのが重要です。
材料(1枚分)
・牛肩ロース(厚さ1.5~2.5cmのもの)……お好みで
・塩……肉重量の0.8~1.0%
・油……大さじ1
※塩を、親指と人差し指、中指の3本で「ひとつまみ」すると、約1g(小さじ1/5)になります。計量しなくても、肉の重量が分かっていれば最適な塩の分量を、ひとつまみを何回分かで調整することができます。
焼き方
フライパンに油を入れ、よく熱したら肉を入れます。肉を入れたらすぐに中火にして肉表面にツヤが出てくるまで、動かさずに焼きます。
肉の端の色が変わって、表面にツヤが出てきたら、裏返します。裏返したら、肉から出た脂をスプーンで、肉の中心にかけながら、両面にいい焼き色がつくまで中火で焼いていきます。
両面に焼き色がきれいについたら、火を止めて、温かい場所に肉を置いて6分ほど休ませます。網の上にあげると、カリッと焼かれた肉表面の食感が損なわれません。肉の線維を断つように切り分けると、さらにやわらかく食べられます。