Twitterで人気の漢方家、櫻井先生監修の短期連載「女性のお悩み朝レシピ」。最終回は「慢性的な疲れ」の対策です。エネルギー補給のカギとなるのは「睡眠」。必要な睡眠時間は諸説ありますが、何時間がベストなのでしょうか。毎日の睡眠と食生活を見直して、疲れ知らずの身体を目指しましょう。
macaroni編集部
教えてくれる先生
漢方家 櫻井 大典(さくらい だいすけ) / @PandaKanpo
北海道北見市の漢方相談専門店「ミドリ薬品 漢方堂」3代目。アメリカのカリフォルニア州立大学で心理学を学び、帰国。国際中医師資格を持ち、年間4000人もの漢方相談を担当する。漢方や養生について発信するツイートが話題をよび、書籍「つぶやき養生」(幻冬舎)が大人気発売中。
長引く疲れ、見て見ぬふりしないで!
毎日の過ごし方は人それぞれですが、だれしも感じることがある「疲れ」。これは、身体にエネルギーが足りていない状態をさします。
一時的なものならいいですが、あまりにも長く続くというかたは要注意。病院に行くほどでもないし…… と見て見ぬ振りをしていると、日々のパフォーマンスが下がるだけでなく、どんどん身体に負担がかかり、大きな病気に繋がる可能性だってあるのです。
身体が疲れやすい人や、疲れが長引きやすい人は、以下で紹介するおすすめの習慣と食材を参考に、ふだんの生活を見直してみましょう。
疲れが取れないときにおすすめの習慣
とにかく『5分でも10分でもはやく寝る』ことが大事です。
……そんなことわかっている!と思った人もいるかもしれませんが、結局寝ることがいちばん大切なんです。寝ているとき、脳は「記憶の整理・分別」をおこない、身体は「修復」をしています。つまり、寝ていないということは自分をメンテナンスしていない、ということになります。
では、具体的にどのくらい寝ればいいのか。いろんな説がありますが、最新の情報では「7.5時間」がベストです。7.5時間以下だと、いわゆる睡眠負債がたまると言われています(* 睡眠不足が借金のように積み重なり不調を引き起こす状態のこと)。
また、漢方的にいうと寝はじめの時間も大事。理想は21時…… それは正直むずかしい人も多いと思いますが、23時までに寝ることがとっても重要。中国では、夕食を放棄してでも23時までに寝ることを優先したほうがいい、と言われるほどなんですよ。
疲れが取れないときにおすすめの食材とは
米、もち米、大豆、さやいんげん、山芋、しいたけ、ししゃも、えび、栗、くるみ、桃などがおすすめ。
山芋は焼いて加熱したものを食べるようにしてください。ネバネバとしたものは、消化吸収を担っている脾の負担になりやすく、飲食物からエネルギーを吸収する妨げになってしまいます。
エネルギーを補給するには、ごはんと具沢山の味噌汁でもいいですし、ししゃもや副菜を用意して定食のようにするのもおすすめ。お米をきちんと食べ、エネルギーと栄養をしっかり補給するようにしましょう。
疲れに良い朝ごはんレシピ
スタミナ注入「山芋とししゃものゴロっと炒め」
今回はシンプルに、塩胡椒で味付けをした炒めものに。夕飯に多めに作っておいて、翌朝のおかずにしたり、お弁当に入れたりしてもいいですね。
材料(2~3人分)
・ししゃも……6本
・山芋……5cm
・さやいんげん……5本
・しいたけ……4個
・ごま油……大さじ1杯
・大葉……5枚
・塩こしょう……適量
作り方(調理時間:約10分)
① フライパンでししゃもを焼いておく(魚グリルやトースターを使用してもOK)。
② その他の食材を食べやすい大きさに切り、ごま油をひいたフライパンで塩こしょうをふって炒める。
③ 最後に、焼いてししゃもを2〜3等分に切って入れ味を整えたら、刻んだ大葉を入れて絡めて完成。
ごはんといっしょに食べられるように、少ししっかりめに塩こしょうをするのがおすすめです。大葉以外に、生姜や塩こんぶを混ぜたり、山椒をかけたりなど、お好きな食材や薬味を足してみてください。