今週のかに座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
感覚の創造
今週のかに座は、「制度化された性別や恋愛の“外”に広がる可能性の世界を、志向していくような星回り」。
江戸川乱歩は作品を書くことによって「女」になろうとしていたのであり、そのために「私」を徹底的に分断して、自らの想像力のみを駆使してまったく新しい理想の「女」として再構築していったのではないか。批評家の安藤礼二は、このように指摘しています。
乱歩ほど徹底的に実行できるかはさておき、今週のかに座の星回りからも、「私」を再構築することへの鬼気迫る情熱のようなものを感じてなりません。
自分は自分が救われるために、一体何を望んでいるのか。その夢想の根底へと一歩ずつ、しかし着実に歩を進めていくことです。
今週のしし座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
阿修羅と人間
今週のしし座は、「みずからの背負っている“業”を改めて見つめていくような星回り」。
私たちはネコや犬のことを、愛玩の対象や子どものちょうどいい遊び友達と認識していますが、そのどこかで自分たちとは断絶した、異質な存在として見なす時代を生きています。
しかし少し歴史を遡れば、ある特定の動物や植物(トーテム)を自分たち種族全体の守護神、そして祖先として信仰していた時代がずっと長く続いてきました。
そうした世界では、他の動物を殺して食べることもまた「自分は何者か。何と一体になりたいのか?」という問いかけであり、それへの応答であったはず。狩りの獲物は食料であり神でもあり、狩りのパートナーである動物もまた神だったのではないでしょうか。
今週のしし座は、自分の自然な立ち位置ということをいつもより少し広い視点から考えてみましょう。
今週のおとめ座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
魔女とは“手ごわい女”のことを言う
今週のおとめ座は、「これまでの自分とは、まったくの別人にならんとするようなエネルギーの発露」。
大人になると、人生というのはそれほど綺麗なものではないということに気付き、それが当然であることをどこかで受け入れることを余儀なくされます。
マクベス劇の「きれいはきたない、きたないはきれい」という有名なセリフのように、この世という見せかけの世界では、思いは「逆に成る」ということが真理なのです。
「自分の内面に向かって、あくまで自分の生きやすい世界をつくれるか否か」という方へ魂を向け変えていけるとき、汚れや歪みは自然と消えていくのではないでしょうか。
そのことをよく踏まえた上で、今週は自分の本当の望みはどんなものなのか?と、自分の内側の奥深くへ問いかけてみてください。