そろそろ花粉症の季節
オーダーメイド漢方YOJO薬剤師の道川佳苗です。2月に入ると多くの地域でスギ花粉が飛び始め3月、4月では花粉症のピークを迎えます。花粉症の人にとっては憂鬱な季節でもあると思います。
今回は漢方的なアプローチで花粉症の症状を軽減する方法をご紹介します。
西洋薬や市販薬では眠気が出る人へ
漢方薬は眠気が出ない
花粉症で起こるくしゃみ、鼻水、鼻詰まりはアレルギー性鼻炎として抗アレルギー薬やステロイドで治療されます。目のかゆみに対しても、飲み薬も効果があり、目薬も使用されます。
最近では、眠気の出にくい抗アレルギー薬が出ているものの、それでは効かない人は強めの薬が処方されることもあるでしょう。抗アレルギー薬の中には効果が強いけれども眠気が出やすいものがあります。
日中の眠気は仕事にも支障が出るし、運転も気を付けなければならないので、眠気が出ることに悩んでいる人も多いのではないでしょうか。
そんな時に試していただきたいのが、漢方薬です。漢方薬は長く飲まないと効果が出ないと思われがちですが、実は即効性があるものもあります。
花粉症に使用される漢方
即効性がある小青竜湯
「麻黄(まおう)」という生薬に含まれるエフェドリンという成分は咳を抑え、体を温める作用で体の抵抗力を高めてくれます。また、低分子のためすばやく吸収され即効性があります。小青竜湯という漢方薬に含まれていて、花粉症治療では代表的な処方です。
・小青竜湯(しょうせいりゅうとう):アレルギーを引き起こすヒスタミンの分泌を抑制する働きがあります。比較的どの体質の人にも適しています。水のような鼻水、目のかゆみにも効果があります。
ただし、高齢者や持病のある人の中には、麻黄により興奮、不眠、動悸などの副作用が出ることがあります。そのような人には麻黄が入っていない漢方薬が選ばれます。