アンダーヘアの脱毛は、ここ10年間で40倍以上に増えています。この10年でどんな変化があったのでしょうか?また、なぜアンダーヘアを処理するのか、実際にアンダーヘア脱毛を行うクリニックの医師にお話を伺いました。
妊活脱毛(妊娠前脱毛)
近年、将来の妊娠・出産に備えて、アンダーヘアの毛をなくす女性が増えています。
「妊娠をすると何度も産婦人科に通って陰部を人前に晒す必要性があったり、出産後の会陰(えいん)切開や、産後の出血「悪露(おろ)」と呼ばれる生理のような出血が1か月ほど続くなど、陰毛があるとなにかとやっかいなもの。陰部の傷口の炎症対策・長時間のナプキン使用によるかぶれや菌の増殖を防ぐなど母体にかかる負担を少しでも軽減するため、それらを回避しようと、出産を希望する女性の中で、妊娠する前にアンダーヘアの脱毛をする人が増えています。ただご注意いただきたいのは、妊娠中や授乳中は専門機関での脱毛ができません」(大地医師)
介護脱毛
近年の最新脱毛トレンドとして注目を集めているのが「介護脱毛」です。
「介護脱毛とは、将来、自分が介護される立場になったことを想定し、その準備としてあらかじめデリケートゾーンの脱毛を行うことを指します。
①陰部の炎症や感染症を防ぐ
②オムツ交換の際のニオイを軽減
③介護者の清拭が楽に
などのメリットがあると考えられています」(大地医師)
アンダーヘア脱毛にデメリットはある?
メリットしかないように感じるアンダーヘア脱毛。デメリットはあるのでしょうか?
「アンダーヘア脱毛を行なう上でのデメリットは特にありませんが、脱毛された毛は生えてこなくなる可能性がありますので、あらかじめ残したい部位がある場合はイメージをしっかりお持ちになるとよいでしょう」(大地医師)
医療脱毛で処理することの意味
最後に、エステ脱毛との違いとして「医療脱毛でしか実現できないこと」について教えていただきました。
「『医療脱毛』は、医師または医師の監督・指示のもと看護師が行なう脱毛です。多くは厚生労働省より認可を受けた医療用レーザー脱毛機を使用しており、効果が確実な脱毛方法です。毛を生やすもととなる組織を破壊する行為は医療行為にあたるため、医療機関でのみ脱毛が可能です。
当院は「医療機関」になり、【医療レーザー脱毛機での照射(医療脱毛)】を提供しています。医療レーザー脱毛(医療脱毛)は毛のメラニン(黒い色素)に反応し、毛を生やすもととなる組織を破壊することで脱毛の効果が得られます。
脱毛は耐えられない痛みではないので麻酔を使わない方が大半ですが、特に痛みを感じる部位(VIなど、毛の密度や太さがある部位)への照射時、より痛みを軽減して脱毛したい方や、痛みに弱いという方のために、当院では2タイプの麻酔を有料にてご用意しています」(大地医師)
取材したクリニックでは、以下の麻酔を使った施術も可能だそう。
笑気ガス麻酔
笑気ガスを鼻から吸引する麻酔で、歯科治療でも使用されています。開始後すぐに効果があらわれ、吸入を中止すると速やかに体外へ排出されます。心身をリラックスさせ、照射時の痛みを軽減する効果があります。