夏になると、どうしても隠すことが難しくなる二の腕。一方で『二の腕は痩せづらい』という説を聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。短い時間でも効果的な使い方をすれば、二の腕を引き締めることは可能です! 二の腕引き締めに重要な「上腕三頭筋」を使う3つのポーズと効果を高めるポイントをご紹介します。
二の腕とはどの部分を指すのか
二の腕とは肩関節からひじまでのエリアを意味します。解剖学用語で言うと【上腕】にあたる部分ですね。この上腕は、主に【上腕二頭筋】と【上腕三頭筋】で構成されています。腕を体の横にストンと下ろしたときに胸側にあるのが上腕二頭筋、背中側にあるのが上腕三頭筋です。
上腕二頭筋と上腕三頭筋の特徴
上腕二頭筋とは、いわゆる”力こぶ”とも言われる、鍛えると大きく浮き出やすい二の腕の内側の筋肉です。力こぶを出す動きでイメージしやすいと思いますが、ひじを曲げる動きが上腕二頭筋を働かせる主要の関節運動になります。上腕三頭筋は二の腕の外側にあり、曲げたひじを伸ばす動きが上腕三頭筋が働く主要の関節運動になります。
二の腕のたるみ解消のカギとなる筋肉はこの【上腕三頭筋】です。
イラストAC
二の腕がたるむ理由
上腕二頭筋と上腕三頭筋を比べると、体積が大きい筋肉は上腕三頭筋になります。それなのに、どうして上腕二頭筋は筋肉がつきやすく、上腕三頭筋はたるみやすいのでしょう?
それは日常生活の中で上腕二頭筋の方が使う頻度が高く、上腕三頭筋は使う頻度が低いということが言えます。日常生活において、重い買い物袋やPCの入ったハンドバックなどを持ったり、子供を抱っこするシーンなど、ひじを曲げている状況はたくさんあります。常にひじを曲げることで、上腕二頭筋に負荷がかかり自然と鍛えているのです。
それに対し、ひじを曲げた状態から伸ばすという上腕三頭筋の動きは、上腕二頭筋を動かす動きに比べて多くありません。筋肉が衰えることで、筋肉のバランスも崩れてしまいます。上腕三頭筋だけに脂肪がつきやすくなり、「上腕二頭筋はたくましいのに、上腕三頭筋側はたぷたぷ」ということが起こるのです。
上腕三頭筋を鍛えるメリット
上腕三頭筋はひじを曲げたところから伸ばす動きの他、肩関節を軸に腕を横から上げる動きや、腕を後ろに引く動きで使われます。この筋肉が衰えると、腕が上げづらくなったり、肩関節の可動域が狭くなり肩こりの原因になったり、さまざまな不調をもたらします。上腕三頭筋を鍛えるメリットは、ただ見た目を美しくするだけでなく、不調改善にも効果が期待できるわけです。
上腕三頭筋を鍛えるポーズ3選
ひじを曲げ伸ばしするポーズ
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①足を腰幅に開いて立つ。
②両膝を曲げながら、上半身を倒す。
③両腕を腕が床と平行になるように真後ろに引く。
④肩とひじの高さを変えないようにしながら、ひじを曲げる。
⑤息を吐きながらひじを伸ばす。
⑥④~⑤を繰り返します。
ポイント:耳と肩を遠ざけて、胸を開きましょう。ひじの位置を一定に保ったまま行いましょう。
肩関節ストレッチ
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①楽な姿勢で座ります。
②片方の腕を軽く外にねじりながら真横から上げる。
③上げた腕のひじを曲げて、もう片方の手をひじのあたりに添える。
④息を吐きながら無理なく内側に寄せる。
ポイント:頭をまっすぐ起こし、胸をできるところまで開きましょう。
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