新作はお香立てから生まれた一輪挿し
pottery neg.さんの手から生まれる作品は、時に遊び心あふれるアイデアから新しい表情を見せてくれます。そのひとつが、人気の「ネコ香立」の新しい仲間。これまでお香立てとしてだけではなく、背中のくぼみにドライフラワーなどを飾って楽しまれていたこのモチーフが、水と一緒に生けられる一輪挿しとして登場しました。
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石膏型を使って制作しているので、まったく新しい形の新作を次々と生み出すのは、なかなかむずかしい面もあるんです。なので、今ある型を活かしながら、何か新しいバリエーションがつくれないかな、と考えることがよくあります。香箱座りのネコも、ドライフラワーだけでなく、実際に水が入れられるようになったら、もっと暮らしの中で楽しんでいただけるのではないかと思ったんです。
その想いから、形はそのままに、水を入れて季節の草花を生けられるように改良を重ねたとのこと。
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お香を焚いて香りを楽しむ時間に加えて、小さなお花をそっと飾ることで、また違った癒やしを感じていただけたら嬉しいですね。
お馴染みの愛らしい姿はそのままに、新しい役割を得て暮らしに彩りを添えるpottery neg.さんの作品。使う人の日々に優しく寄り添いながら、ささやかな喜びを届けてくれます。
「気持ちを楽に」ものと向き合う時間
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気持ちを楽にして作ることです。私は結構思い詰めるタイプで、ペースもゆっくりなんです。学校でも周りがいろいろなことを進めている中で、自分だけ同じことをずっとやっていたり。納得しないと次に進めないところがあって。だからこそ、あまり考えすぎずに、気を楽にして作ることを心がけています。
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型から作品をパカッと外す時ですね。形になっているのを見ると「やったー!」って思います(笑)。陶芸は焼くまでどうなるかわからないし、最後の最後でダメになることもあるので、その瞬間は格別です。
窯出しの瞬間は、「なかなか楽しみな気持ちだけで窯出しを迎えられることは少ないです。心配性なのでどちらかというと失敗していたら…という不安の方が大きいですね」と本音を漏らすpottery neg.さん。月に1〜2回行うという窯焚きは、釉薬のかけ方ひとつで仕上がりが大きく変わる繊細な作業。そのプレッシャーと向き合いながら、ひとつひとつの作品を生み出しています。
minneがくれた、作品と向き合うきっかけ
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作家登録する何年も前から、minneさんが運営している「minne LAB」の動画や記事をずっと見ていたんです。以前、焼き物制作に携わっていた時も、手探り状態だったので、minne LABはすごく勉強になって。ネット販売を始めるならminneさんで、と思っていました。
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お客様がメッセージやレビューをくださることが本当に励みになっています。ひとりで活動しているので、反応をいただけると「ちゃんと届いたんだな」「喜んでもらえたんだな」と安心しますし、すごく嬉しいです。あとは、以前「minneとものづくりと」で猫の香炉を紹介していただいたことがあるのですが、自分では見慣れた作品が記事を通して新鮮で素敵なものに感じられて、とても勉強になりましたし、たくさんの方に見ていただけるきっかけをいただけて感激しました。
イベントでの販売とネット販売の違いについて尋ねると、「イベントは実物を見てもらえるけれど、minneは写真や文章で魅力を伝えなければいけない分、作品と深く向き合う時間が増える。その向き合わされる時間が、とても良い機会になっている」と話してくださいました。