様々なダイエット法がある中、食事量を無理に減らしたダイエットを行っている人は多いように思います。闇雲に食事を減らせばその後かえって太りやすくなるなど大きな落とし穴があります。今回はダイエット中の食事でのNGなことと、食べながら痩せるためのポイントについて紹介します。
かえって太る?NGな食行動
ダイエットの失敗でありがちな食事行動をまとめてみました。あなたはいくつ当てはまりますか?
・食欲や食べる時間がなく、朝ごはんはいつも食べていない
・ご飯(炭水化物)は糖質で太りやすいから食べていない
・野菜はあまり好きじゃないから食べていない
・必要な栄養はサプリで補っているから大丈夫だ
・脂質は体に脂肪を溜めやすいので食べていない
・自炊をせず、食事はいつも外食やコンビニ、インスタントに頼りがち
・仕事終わりが遅く、夕食は21時以降になってしまう
これらの項目に当てはまるとダイエットしたつもりでも実際にはほとんど痩せず、かえって太ってしまう傾向があります。どんな理由で痩せられないのか、また痩せるためには食事でどんなことに気を付ければいいのかのポイントを次に紹介します。
食事しながら確実にダイエットを成功させるためのポイント6つ
①1日に必要な摂取カロリー量を知る
食事管理でダイエットを成功させるためには、自分が一日でどのぐらいのカロリーを摂取していいのかをきちんと知る必要があります。これを行うことで自分にとって必要な食事の分量が把握でき、食べ過ぎを防ぐことができます。そのためにまずは自分の基礎代謝量を計算しましょう。基礎代謝量とは、運動していない状態での生命維持のために必要なエネルギー量のことを指します。この基礎代謝量をベースに一日の消費カロリーや摂取カロリーの上限を知ることができます。
●基礎代謝量の計算式(18~79歳女性の場合)
(0.0481×体重(kg)+0.0234×身長(cm)-0.0138×年齢-0.9708)×1,000÷4.186)
※厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」より
●消費カロリー(kcal/日)の計算式
基礎代謝量(kcal/日)×身体活動レベル
身体活動レベルとは、普段の身体活動を行うレベルを3段階に分けており、自分自身のライフスタイルに合わせて選択します。(18~64歳男女の場合のレベル)
レベルⅠ(身体活動レベル1.5)…ほとんどが座位中心の生活の人
レベルⅡ(身体活動レベル1.75)…座位中心ではあるものの、たまに体を動かしたり軽めの運動ならしている人
レベルⅢ(身体活動レベル2.0)…立位中心の仕事の人や運動を活発に行っている人
※厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」より
たとえば、40歳女性で基礎代謝量が1,160(kcal/日)で、身体活動がレベルⅠの人のカロリー消費量は、1,160×1.5=1,740(kcal/日)となり、1日のうち1,740 kcal消費されているということになります。この算出した消費カロリーを基準に1日の摂取カロリーを消費カロリー以下に抑えたり、あるいは消費カロリーを運動によってさらに増やしていく方法で調整していきます。
②朝ごはんはきちんと食べる(欠食しない)
朝ごはんはきちんと食べる(欠食しない)
欠食は太る原因になります。特に朝食は一日のはじまりのエネルギー源となる大切なもの。朝食抜きをしてしまうと必要なエネルギーを作り出せないため代謝機能が低下してしまい、栄養不足に陥った体は飢餓状態であると判断し、肝臓に脂肪を溜める性質によりかえって太りやすくなってしまいます。
③PFCバランスを保った食事をする
PFCバランスを保った食事をする
ダイエットにおいて、栄養バランスが適正かどうかはとても重要です。まず1日の食事の中で3大栄養素と呼ばれる炭水化物、たんぱく質、脂質のバランスを保つようにします。厚生労働省のエネルギー産生栄養素バランスによる1日のエネルギー摂取量のうち、糖質は50~65%、たんぱく質は13~20%、脂質は20~30%を目標にと定めています。糖質を極端に減らしたダイエットをする人も多いですが、糖質は運動や脳を働かせるためのとても大切なエネルギー源。不足すると運動の途中でバテたり、脳が働かなくなる場合もあります。また、脂質を20%以上とっていいとはいえ、肉の脂や揚げ物、クリームなどに含まれる飽和脂肪酸をとり過ぎると中性脂肪やコレステロール値が増大し、内臓疾患のリスクを高めます。脂質はコレステロールを減らし内臓疾患の予防にもなる青魚やオリーブ油、アマニ油などに含まれる不飽和脂肪酸からとるようにしましょう。