スーパーでずらりと並ぶ梅を見ていたら、なんだか懐かしい気持ちになって、久しぶりに梅酒を漬けることにしました。じっくり時間をかけて漬け込むほど、味も愛着も深まる梅酒。写真もたくさん撮ったので、母から教わったつくり方とあわせてご紹介します。
庭の梅の木
昔、実家の裏庭には梅の木があって、6月ごろになるとそこには大きな実がたくさんつきました。母は、その実を使って毎年梅酒を漬けていたそう。というのも、物心がついたころにはその梅の木は無くなっていて、ぼくの記憶には残っていないのです。
それでも、小さいころから話にはよく聞いていた梅酒づくり。「いつかぼくも漬けてみたいなあ」と、ぼんやりと思っていました。
実家の愛知から東京に引っ越した2年前、スーパーでずらりと並ぶ梅を見て、母が漬けていたという梅酒を思い出しました。
じっくり長い時間をかけて漬け込む梅酒は、ひとり暮らしの暇つぶしにもなるだろうと、道具をすぐに揃えました。そして、母から電話でつくり方を教わりながら、さっそく梅を漬けはじめました。
お酒がゆっくりと浸透し、梅の味が滲み出たオリジナルの梅酒は、ちょっと特別な味です。
自宅に友だちを呼んで振る舞ったり、ひとりでゆっくりと味わったり。梅酒といっしょに、東京の思い出もずいぶん育ってきました。
2度目の梅酒を
あれから2年、あのとき漬けた梅酒も、そろそろ底を尽きそうです。
梅は今がちょうど旬。次の2年間をいっしょに過ごす新しい梅酒を漬けることにしました。
母からぼくが教わったレシピも紹介しますね。
<材料>
・青梅 1kg
・4L瓶 1本
・氷砂糖400g〜800g
・ホワイトリカー(度数35%) 1,800ml
梅は、スーパーで南高梅1kgを購入しました。品種は、お好みの青梅を選んでください。
瓶は4Lのものを用意。甘党のぼくは800gほど入れてしまいますが、氷砂糖の量もお好みで調整してみてください。
そしてホワイトリカー1,800ml。ホワイトリカー以外に焼酎やブランデーなど、お酒を変えることもできるようですが、初心者の方には雑味のないクリアなホワイトリカーがおすすめです。
まず瓶を消毒します。熱湯をしっかりと回し入れ、完全に乾かしましょう。付属する部品もしっかりと煮沸消毒します。
青梅はよく洗い、乾かします。
乾いたら一粒ずつ竹串を使ってヘタを取ります。ポロっと簡単に気持ちよく取れるのでおもしろいですよ。
瓶に梅と氷砂糖を4回ほどに分けて交互に入れていきます。配分は「おおよそ」で大丈夫。
最後にホワイトリカーを注ぎ入れます。光に当てると梅が色鮮やかでとってもキレイです。
これでひと通りの工程は終わりました。
最後にシンクの下など、温度が変わりにくい冷暗所に置いて保管してください。
3ヶ月ほどで飲めるようになりますが、1年ほど寝かせると、より味わいの深い梅酒になります。
瓶は毎日でなくても大丈夫なので、気がついたときにぐるぐると回してください。
ちょっとした手間をかければかけるほど、なんだか愛着が湧いてくるものです。