カットしない大きな肉の塊も、5時間経つと表面が乾いて、指で押すと弾力を感じます。こちらも途中で何度かひっくり返してまんべんなく干します。
このまま24時間ほど、夜間も屋外に"干しっぱなし"にして様子を見ることにしました。
肉の状態を見ながら干して、ほどよく乾いた「半生」の状態で完成とします。こちらは干し始めから約24時間経過したものです。
薄めにカットしたムネ肉は、弾力の強い、見た目が燻製肉に似た状態に仕上がりました。包丁で切る手間もなく手軽にお料理に使える、便利な食材のできあがりです♪
こちらは、やはり干し始めから約24時間後の鶏ササミ肉です。ほどよく水分が抜けて、ぷっくりとした感じに仕上がりました。
干した鶏肉は、色合いも濃くなって「旨味も凝縮しているのでは……!?」と期待も膨らみます。どんな味わいなのか楽しみになってきました♪
約24時間干した、カットしていない鶏ムネ肉がこちら。コロンとした感じの干し肉ができあがりました。厚みがあるのでもっと干し時間が必要かと思っていましたが、少しやわらかさが残る程度のほどよい状態になったので、ここで仕上がりとします。
ハーブで風味づけをしてあるので、洋風のお料理に使いたいと思います♪
夜間も干しっぱなしで、コツいらずで完成!
「干し肉」のレシピは、手軽なものから本格的なものまでいろいろあり、工程もできあがりもさまざま。あまりむずかしい工程では、一度作ったきりになってしまいそうなので、できるだけシンプルに「肉を干す」ことにしました。
寒い季節の気候は干し肉の強い味方!あとで加熱調理することを前提に進めれば、コツなしで気楽に干し肉を作ることができますよ♪
絶品イチ押しレシピ
それでは、今回作った干し肉を使って作ったお料理をご紹介したいと思います。それぞれの部位の特徴をできるだけ活かした調理法を考えましたので、ぜひ参考にしてみてくださいね♪
薄切り干しムネ肉で「こっくりチキングラタン」
鶏ムネ肉の薄切り肉で作った干し肉を使って、グラタンを作ってみました。ベシャメルソースとマカロニ、ブロッコリー、バケットを小さくカットしたものを合わせて、干し肉をトッピング。チーズをのせて焼き上げました。
干し肉はあらかじめゆでたり焼いたりせずに、そのままイン。干し肉のカリカリ食感が楽しい熱々のグラタンができあがりました。干し肉はほどよい大きさにカットしてあるので、とても手軽に調理ができましたよ♪
干しササミ肉でダシいらずの「中華風スープ」
こちらは、干しササミ肉を数分ゆでて、醤油とオイスターソースで味つけした中華風スープです。干したササミ肉からは、驚くほど風味高いダシが出て驚き……!肉そのものも噛みごたえのある濃い味わいで、簡単なのに旨味たっぷりのスープが完成しました。
ネギとごま油のトッピングがよく合います。おすすめです♪
食感も旨味も数段アップ!「干しムネ肉ソテー」
干した鶏ムネ肉1枚を、そのままシンプルにオリーブオイルでソテーしました。生肉よりも早めに火が通り、プリプリした弾力のあるチキンソテーができあがりました。
食べてみると、生肉を焼いたものとのあまりの違いに驚きます。ハムに食感も味わいも似ていて、あらかじめ下味をつけておいた塩とハーブが効いた絶品の味わいです。
スライスしておつまみにしたり、サンドイッチの具にしてもおいしいと思います。淡泊でコクも少なめのムネ肉が、旨味たっぷりのお料理に"激変"ですよ♪